INTERVIEW

Blume popo インタビュー:鮮明さよりも、捉えどころのない美しさを――10年をかけて紡いだ『obscure object』という応答

by overtone|

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10年という時間は、Blume popoにとって一つの到達点というよりも、いくつもの局面を越えてきた結果に近い。ROCKIN’ON主催の「RO JACK 2017」優勝、中国・深圳および香港でのライブツアーという高揚の瞬間があった一方で、『黙示録』以降およそ2年間にわたる活動休止、そして2025年初頭のドラマー脱退という大きな揺らぎも経験してきた。それでも彼らは、やや歩みが遅くとも、立ち止まることなく時を紡いできた。

結成10周年に発表された初のフルアルバム『obscure object』は、過去を総括するというより、その先を規定することに焦点を当てている。オルタナティブを経由し、よりポップな実験へとサウンドが変化してきた過程が、この作品には集約されている。その態度は、現在のBlume popoが何を継承し、どこへ向かおうとしているのかを静かに示している。overtoneは今回のインタビューで、そうした変化の背景と現在の思考を中心に話を聞いた。彼らの時間を理解することで、『obscure object』に退隠している美しさもまた見出せるはずだと信じている。

日付: 2025年 12月 14日
形式: ビデオインタビュー(日本語)
進行: Lee Hansu

まず、読者のためにバンドの紹介をお願いします。

横田檀: 日本のバンド、Blume popo(ブルーメポポ)です。2015年、高校生の時に結成しました。幼なじみ同士で始めたバンドで、今年で結成10周年になります。「post pops」という言葉のもと、オルタナティブ、シューゲイザー、ポストロックなどをミックスした音楽をやっています。12月5日に初のフルアルバム『obscure object』をリリースしました。僕はギターと作曲、作詞を担当してる横田檀です。
今西龍斗: ギターの今西です。
水谷航大: ベースの水谷航大です。
野村美こ: ボーカルの美こです。

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小中学校頃からの友人と伺っていましたが、結成は高校生の時だったのでしょうか。

横田: 結成自体は中学生の頃ですね。中学校の学園祭でコピーバンドをやるために集まったのがきっかけです。オリジナル曲を作ってライブハウスに出始めたのは高校1年生の頃でした。

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『obscure object』のリリース、おめでとうございます。バンド10周年でのリリースということで、感慨もひとしおかと思います。率直な感想をお願いします。

今西: Blume popoの歩んだ10年をまとめた1枚というよりは、今後のBlume popoの方向を示す、新しいことをしたアルバムだと思っています。いつ、誰が、どこで聞いてもいいと思える一枚だと思いますね。

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長い時間をかけて多くのことを経験してきたBlume popoにとって、この10年は「ついに」という感覚でしょうか、それとも「これから」という感覚でしょうか?

水谷: 「これから」やな。

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今西: うん。
水谷: 完全に「これから」だと思う。東京に拠点を移したので、これから頑張っていきたいなと思います。
今西: でも、「これから」やけど。
水谷: 「これから」やけど?
今西: 「ついに」感もあらへん?やっぱり10年して。
水谷: うん。
今西: フルアルバム1枚も出てへん状況ってやっぱりさ、早く出したい、早く出したいと思ってた。大学一回ぐらいの時から。だから、「ついに」っていう感覚もありますよね。
横田: うん。まあ、でも、長かったっていうわけではないよね。この10年が。
今西: 長かったわけでは全然ないな。
横田: うん。だから、やっと10年やっていう感じよりは。
今西: うん。
水谷: もう10年。
横田: もう10年。
今西: うん。
横田: 「こっからやな」の方がどっちかっていうと強いかもしれない。
野村: 私も3人の感覚に近いと思います。もう10年。うん。

小学校・中学校時代の友人で始めたバンドが、10年以上続いているというのは本当にすごいことだと思います。長くバンド活動を続けてこられた秘訣はあるのでしょうか。

野村: ある程度、性格とかが分かった上でずっと一緒にいるから、「これしたら嫌かな」っていうところを、少し微妙に踏みつける(笑)みたいなところは、常に変わらずしてきたことなんじゃないかなって思います。コミュニケーションを取る上で。
気をつけたこととしては、ずっとより良い関係でいようっていう意識を持ち続けることに、妥協しないことだと思います。個人個人が。ずっとより良い関係でい続けようって、努力し続けてると思います。なんか、親しき中にも礼儀ありじゃないけど。

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今西: あるよな。秘訣っていうよりは、「これ以上踏み込んだらやばい」っていうラインを知ってる、みたいな感覚なんちゃう。
横田: 多分、普通の友達関係やったら、ちょっと嫌やなみたいな時に目をつぶって流しちゃうところを、僕らは結構をちゃんと口にしてる気がする。「あれ嫌やった」みたいな。特に美こと航大は、その違和感に目をつぶらへんみたいなのはめっちゃありがたいな。
水谷:
今西からの教えなんですけど、「2週間に1回は会った方がいい」っていう教え。これ大事。
横田: 大事。
水谷: 会うっていう、直接オフラインで。これ大事ですね。

横田さんは最近までドイツにいらっしゃったのではなかったんですか。

今西: もう、檀だけ1人でいて浮いてます。(一同笑)
横田: その時も一応1週間に1回は、オンラインですけど、日を決めて話す機会はコンスタントに設けるようにしましたね。でも、やっぱりリモートでやっていくっていうのは難しさはありました。ちょっと。

もう完全に日本に帰ったんですか。

横田: 日本に帰りました。人生規模で見た時に今後どうなるかまでは分かりませんが、一旦日本で頑張ろうっていうフェーズに入った感じです。

バンド名の由来は、ドイツ語で花を意味する「blume」と、お尻を意味する「popo」を組み合わせたものだと伺っています。もともとは「popo」の語感の良さから使われたとのことですが、現在では「post pops」という別の意味を持つようになりました。いつ頃からそうした方向性を意識し始め、「popo」に「post pops」という意味を与えるようになったのでしょうか。

横田: 「post pops」っていう言葉を使い始めたのは…
今西: 大学二回ぐらいかな。
横田: いや、俺がドイツいるときやと思う。
今西: だってあれや、「彼方」出したときやで、シングルバージョンの。
横田: あれ、ドイツいたときや。
今西: ええー?!(一同笑)
横田: だから2023年ちゃう?「彼方」出したの。
今西: あれ、そんな最近やったっけ。
横田: 「彼方高さから躰放ったあなた」っていうシングルを出した時、僕はドイツにいて、他のメンバーは日本にいるっていうタイミングやって。
水谷: そんな最近か。
横田: うん。僕の中では「彼方」のシングルを出す以前がシーズン1で、「彼方」を出してから日本に帰るまでがシーズン2で、今がシーズン3の最初、みたいな感覚ですね。
今西: シーズン2短い。
横田: そうでもないよ。シーズン2は僕がドイツいる間の3年半やからちょうど10年バンドやってるうちの1/3。。
今西: ああ。
横田: 短かないよ、意外と。そのシーズン2の最初に「post pops」っていう言葉を使い始めたんです。
なんでかっていうと、この5年ぐらい日本で”シューゲイザー”っていう言葉が流行ってると思うんです。popoもシューゲイザーって言われることが結構あるけど、僕はルーツ的にマイ・ブラッディ・ヴァレンタインとか、スロウダイヴとか、そういうバンドを通ってきたわけではないし、シューゲイザーって言われることに対して引け目みたいなのを感じてて。シューゲイザーでもないし、かといってマスロックでもポストロックとも言い切れない、みたいな。僕らにぴったりくるジャンルって何やろ、ってなった時に、結構オルタナティブながらも大衆性のあることをやりたいっていうのはずっとあって。ポップスではあるけど、ポップスのさらに向こう側みたいな意味で「post pops」っていうのはありかなと思って、シーズン2の最初に「post pops」っていうネーミングをしました。「Blume popo」の「popo」っていうのとも掛かってるし、意外と「post pops」って調べても、今まで言ってる人がほとんどいなかったので。少なくとも僕の調べた限りでは。

では「post pops」という言葉は横田さんが名付けられたのでしょうか。

横田: 僕がつけたものです。

「ボタニカ」という言葉を作ったphritzさんにあこがれたんですか。

横田: めっちゃありますね。そうですね。phritzさんも結構今言った大衆性とオルタナティブのバランスみたいなのをめっちゃ考えてる人な気がしてて。そういう意味では僕のスタンスと共通するところもあると思ってて。ボタニカとかエレクトロニカとかオルタナとかシューゲイザーとか、そういうものをジャンルを跨いでミックスするのが「post pops」やったらいいなっていう風に思います。

『obscure object』はシーズン2ですか、シーズン3になりますか。

横田: 『obscure object』は3ページ目じゃない?多分。
今西: の始まり。
横田: うん。の始まり。

現在、Blume popoの楽曲は各種サブスクリプションやBandcampで聴くことができますが、『天秤』や『烈花』などは現在配信されていないようです。何か理由があるのでしょうか。

今西: あれは「post pops」じゃないからやろ?
横田: そうかもしれんな(笑)

では、あれは「0ページ目」ということでよいのでしょうか?(笑)

横田: あれシーズン0ですね。僕は音楽のことをしっかり勉強して作曲し始めたわけじゃないから、最初の方は何も分からずに手探りで曲を作ってて。だから最初に作った『天秤』とか『烈花』とかは全然満足のいくクオリティのものではないです。

『花を送る』からは「post pops」ですかね。

横田: そうですね。『花を贈る』以降は。
今西: 比較的Blume popoをBlume popoたらしめる、ポイントとなってるんじゃないかな。
横田: 『海と毒薬』っていう4曲入りのEPのあたりから曲の作り方がなんとなく分かってきたなっていう感じがありますね。それ以前の作品は手探りでやってました。で、その『海と毒薬』1個前が『花を送る』っていう3曲入りのシングルなんですけど、それはまだ曲の作り方あんまり確立してないけど、確立してないからこそ面白いことができたという、その境目の作品やなみたいな感じがあります。

2020年の活動休止を境に、音楽が大きく変化したように感じています。休止前はより激情的な音楽でしたが、再開後はきれいな音像や実験的な主題が際立っているように思います。横田さんの言葉を借りれば、「メッセージ的」な表現から「マッサージ的」な表現へと重心が移っているとも言えそうですね。* この変化の理由を教えてください。

横田: やっぱり、単純に聞いてる音楽、インプット、影響元がそのタイミングで結構変わったからだと思います。活動休止期間中は、それまで僕が好きで聞いてた音楽がちょっとしんどくてあんまり聞けなかったんです。あんまり聴いてこなかったエレクトロニカとか、洋楽とか、当時流行っていたハイパーポップとか、それまでの自分とあんまり関わりのなかったものの方が気持ちよく聞ける、バンド音楽から離れた方が心地よく聴けるみたいな時期が長かったので、コンポーザーの僕の聞くものが変わったっていうのが1つ大きいかなと。
もう1つ言うと、それまではボーカルの美こが作詞を全部していたんですけど、活動休止以降は曲によっては僕も作詞するようになりました。作詞先行で曲を作るとやっぱり出来上がるものが違うなっていう気もしてて、作詞まで含んで作曲するようになったから変わったみたいなところもあると思います。

* 横田檀による表現。「メッセージ」は伝えようとする内容、「マッサージ」はそれを収める物理的な器を意味する。例えば、歌詞と発音、メロディと音色がそれぞれに対応する。

RADWIMPSから多くの影響を受けていると伺っていますが、その影響は2025年現在でも有効でしょうか。

横田: 有効です。

今年リリースされた『obscure object』と『あにゅー』は、方向性が大きく異なると感じました。

今西: なるほどね。
横田: そういう意味でアクチュアルなRADWIMPSに大きく影響を受けているかっていうとそういうわけではないかもしれない。けど、バンド音楽を聴き始めるきっかけになったバンドがRADWIMPSやったから、その当時のRADWIMPS、2010年~2015年ぐらいのRADWIMPSがやってたことが僕の中ではベースにあって、そこから自分の作品が出てるっていう感じですね。それは僕もそうやし、今西もそうなんじゃないかなと思います。
ドンピシャで言うと「絶体絶命」とか「アルトコロニーの定理」とかの頃ですね。「×と○と罪と」とか。

『obscure object』リリース記念プレイリストに、khcの「산 san」が選曲されていました。比較的新しい楽曲ですが、どのようなきっかけで知ったのでしょうか。

横田: 僕の趣味ですね。khcは今やってる若手のエレクトロニカアーティストの中で1番好きです。確かサウンドクラウドで音楽を掘ってた時に出会ったアーティストだったと思います。
元々僕は혁오(Hyukoh)とか、そういう韓国のインディバンドには5年前ぐらいから結構興味持ってて、ドイツいた時に、そういうエレクトロニカとかが好きなドイツ人の友達と韓国のインディーズシーンが今めちゃめちゃ暑いっていう話をしてて色々情報交換をしてましたね。

『obscure object』リリース記念プレイリスト

情報交換は、ドイツ人のご友人とされていたのですか?

横田: そうです。韓国のインディーズシーンはめちゃめちゃ注目されてると思います。ドイツ、ヨーロッパとかから特に。アジアのアンビエントみたいなのが流行った時期あったじゃないですか。そのアンビエントの流れから注目されてっていう流れかな。韓国ってアンビエントの雰囲気を持つ打ち込みの音楽みたいなアーティストめっちゃ多い気がしていますね。

공중도둑(空中泥棒)のようなアーティストのことですね。

横田: 空中泥棒さんとかめちゃめちゃ人気ですね。めっちゃ好きです。僕もあの辺のシーンがきっかけだったかもしれないです。

プレイリストには우희준(woohuijun)の「넓은 집 spacious house」も選ばれていました。우희준(woohuijun)さんはどのような経緯でご存知だったのでしょうか。

横田: 우희준(woohuijun)さんも多分そのドイツ人の友達との会話の中で「これダンはめっちゃ好きやと思うよ」って教えてもらった曲だと思いますね。
「넓은 집 spacious house」とか最近ちょっと流行ってる、Justin VernonとかThe Japanese Houseみたいな、ちょっとインディーフォークのサウンド感もありつつ、ちょっと気の抜けた適当な演奏の感じがめちゃめちゃ好きでしたね。popoにはできない、真似できないテクスチャー。

水谷さんが頑張ってくださったらできるんじゃないでしょうか。

横田: (笑)
水谷: ベース難しい系?
横田: いや、なんかウッドベースで、めっちゃ空間を感じるような雰囲気。
水谷: いいね。頑張ります。

우희준(woohuijun)さんの最新作は、安部公房の『砂の女』からモチーフを取っていますが、同様にBlume popoの「笑う月」も、安部公房の短編集のタイトルから取られているのでしょうか。

横田: そうです。正解です。

EPのタイトルである『海と毒薬』も遠藤周作の同名の小説があります。『海と毒薬』は本に関する作品でしょうか。

横田: 関係ありますね。僕が曲名つけてたんですけど、当時ハマってた作家、安部公房、遠藤周作の作品のタイトルから取ってきました。でも歌詞書いてたのは美こなので、歌詞内容と関係あるかっていうと、あんま関係ないかもしれないですね。

mahocastで「笑う月」は初めてメンバー(横田)について書いた曲だとお話しされていましたが、その後、他のメンバーやバンドのために書いた曲はありますか。

野村: 「幸福のすべて」とか「幸福のかたち」は、わかりやすいようにバンドについて書いた曲だと思います。

『海と毒薬』リリース時に「Blume popo史上最大の傑作」と表現されていましたが、今もそのお気持ちは変わりませんか。

横田: いやいや、当時史上最大の傑作って僕言ってましたっけ。それはもう更新されてますね。『obscure object』が今1番だと思います。常に最新作が1番気に入ってるかなと。

一方で、横田さんはセルフライナーノーツの中で「ベロニカ」について、「メッセージ的展開しかできなかった初期に作った楽曲」と触れており、暗に満足していないようなニュアンスも感じられました。

横田: 今もいい曲だと思ってるし、好きですね。メッセージ的展開しかできてなかったっていうのは事実ですけど、複雑なのが必ずしもいいとは思ってないので。
逆に言うとああいうシンプルな曲は今は作れないかもしれない。だから全然気に入ってるし、今でもライブでやる曲ですね。

「海と毒薬」より前の曲はライブでしないんですか。

横田: 絶対しないです。絶対しないですね。しないよな?
今西: 予定になかったな。
水谷: うん。

ドイツと日本の二拠点で活動されていた時期に発表された2枚のEPは、横田さん主導で制作されたのでしょうか。『Body Meets Dress』と『Test for Texture of Text』は、以前とは異なり、作詞のほぼすべてを横田さんが担当され、ご自身の関心を色濃く反映しているように感じました。

横田: どっちも作り方自体は変わってなかったですね。僕がデモを作って、みんなが日本のスタジオでレコーディングしてるのを僕はリモートで監修する。みたいな状態。制作のきっかけみたいな意味で言うと、主導は僕ですけど、日本チームで進めるのは結構それぞれに任せてました。

その点について、他のメンバーから不満や苦労などは出なかったのでしょうか。ドイツと日本という遠隔地でのやり取りには、やはり困難も伴いましたか。

今西: めちゃくちゃありましたね。レコーディング時間が基本的に日本とドイツの間とかになるから、檀が朝の3時や4時に起きるみたいな、結構頑張ってくれてたけど、それでもやっぱり、その分レスポンスも遅延とかがあったり。結構大変でしたね。遠隔でのレコーディングは。

Blume popo インタビュー:鮮明さよりも、捉えどころのない美しさを――10年をかけて紡いだ『obscure object』という応答 image6discordを使ったオンラインミックス監督の様子 メンバーは休憩中(ダンのPCのスクリーンショットより)

時差はどれくらいありましたか。

今西: 7時間。
横田: サマータイム7時間で、通常は8時間ですね。だから、日本の朝11時からレコーディングを始めるときは、僕は朝の3時か、朝の4時から起きてって感じでした。大変でした。

2023年に発表された2曲のシングル「彼方高さから躰放ったあなた」と「少年時代」は、類似した母音の使い方という点で共通性があります。それにもかかわらず、「少年時代」は『Body Meets Dress』に、「彼方高さから躰放ったあなた」は『Test for Texture of Text』に収録されました。その経緯を教えてください。

横田: 「彼方」はovertoneさんでも紹介してもらった通り、「あ段」だけで歌詞を作るっていうテーマで曲を作ったものでした。で、「少年時代」はそれとは関係なく、単純に気持ちいい歌詞を書こうっていうので作った曲だったんですよね。
似てるのは、どっちも僕が書いた歌詞だからだと思います。、「少年時代」は多分popoの中ではほとんど初めてか2曲目ぐらいに僕が書いたものだったので、あんまり器用じゃなかったから、わかりやすく韻を踏むとかそういうやり方でしか歌詞を書けなかったので、ずっと踏みっぱなしなのかなと思います。

横田さんはその時が初作詞でしたか。

横田: 初は多分「He drowns in the She」っていう『海と毒薬』に入ってる曲かなと思うんですけど、あれはポエトリーリーディングの曲なのでちょっと違うかな。

そういえば、『Test for Texture of Text』の収録曲『痙攣』のタイトルが、歌詞にある「永遠」ではなく「痙攣」になった理由も気になります。

横田: あ、なんでやったかな。
今西: 確かにな。
横田: 今思ったこと言っていいです?当時なんで「痙攣」にしたかあんまよく覚えてないんですけど、もし「永遠」って言ってる曲に「永遠」っていうタイトルつけるのはちょっとまっすぐすぎて嫌やなっていうのは思いますよね。『痙攣』は僕が結構初めてボタニカとかのテクニックを曲で使った気がしてて、ソフトピアノとかグリッチ系のノイズとかは「まなざし」でも使ってますけど、それ以上に割とボタニカ、エレクトロニカに寄せた曲だったんですよね。で、なんかエレクトロニックなアプローチっていうのと、「痙攣」っていうワードの相性はなんとなくいい気がしますよね。

「少年時代」のミュージックビデオは、韓国出身のアーティスト、김소현(Sohyun Kim)さんが撮影されました。制作過程について教えてください。

横田: (ソーって呼んでるんですけど)ソーは、僕がドイツ住んでたときにできた友達です。僕とソーの間でコミュニケーションとって完成させたっていう感じのミュージックビデオでした。
元々、僕、デュッセルドルフっていう町に住んでたんです。彼女はその街にあるデュッセルドルフアートアカデミー*の学生で。彼女は普段はペインティングとか写真を使った作品を作ってるんですけど、彼女から「今度、ビデオの作品を作りたいから、popoの曲を使っていいか」っていう風に聞かれて、「それだったらオフィシャルミュージックビデオとして作ってよ」っていう、逆にこっちから言ってみました。そういう経緯で、その時ちょうどあった「少年時代」っていう曲に合わせて、ソーが、スナップ的に日々取ってた映像を編集して作ってくれたんです。だから、あの映像は、多分韓国とかソウルとかドイツの街並みとか、ソーがいたいろんな場所のスナップがいっぱい合わさってるっていう感じですね。
ソーの作風も、僕の言葉で言うと「メッセージ」っていうよりは「マッサージ」的なアプローチが多いので、この映像の意味はどうだろうとか、意味についてどうこう考える作品っていうよりは、テンポ感とか構図とかで面白がるみたいなことをソーはやってくれてたんだと思います。

* Kunstakademie Düsseldorf

ここからは、最新アルバム『obscure object』についてお伺いしたいと思います。メンバーの皆さんは、1月のライブに向けてどの曲を一番楽しみにしていますか?個人的には、攻撃的なアプローチの「子宮」と、リズミカルなポエトリーリーディングが印象的な「23」が、ライブでどう表現されるのか非常に気になります。

今西: 演奏ですか。**(はい)僕はできるかはさておき、「画家」は楽しみっすね。(自分が作曲に参加した曲だからですか)**それもありますし、あの曲って、Blume popoで初めて2ビート(ドラム)を使った曲で。加えて、僕、リードギターを担当してるんですけど、リードギターが曲中に休憩することなく一生演奏しているんです。その混乱がちょっと楽しい。「画家」はできればしたいんで楽しみですね。
横田: やるかどうかわかんないですけど、僕も「23」はライブでやったら、めっちゃかっこいいやろうなって。特に後半のパートの、ドラムがめっちゃかっこいいとこがあるんですけど、あっことかを倍とか3倍ぐらいの長さにして、もうメンバー全員で「うあっ」て、セッションみたいな感じでやるとか。なんかめっちゃかっこよくなりそうやな、あの曲は。
で、美こがポエトリーリーディング…ポエトリーリーディングって言っても結構ラップっぽいニュアンスのリリックなので、それも生でやれたら、すごいかっこいいと思います。
野村: それで言うと「子宮」は1番想像つかない。私は関係ないっていうか、(ボーカルパートが)ないので、やるならどういう風にするんだろう、この人達っていう。やるって言い出したら、すごいワクワクすると思います。
水谷: 僕は純粋に自分の好みで、「抱擁」ができたら1番楽しみだなと思うんです。ピアノのアレンジが今回秀逸で、誰が弾くかわからないですけど、メンバーの誰かがピアノ弾くと面白いかも。できたらいいなと。

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活動再開以降は、鍵盤や電子音が本格的に導入された印象があります。先行リリースされた「彼方高さから躰放ったあなた」もそうですし、「まなざし」のような曲では、ボーカルを2重にダビングしエフェクトをかけるなど、明らかに新しい試みでした。『obscure object』でも、「きらきら」や「抱擁」といった楽曲にその特徴が表れていると思います。なぜ鍵盤と電子音だったのでしょうか。

横田: 僕は元々ギターで作曲してたんですけど、やっぱりギターで作曲を始めると、自分の癖みたいなのが何個か、パターンが何個かしかない感じで、その癖の中から抜け出すのが難しいんですよね。ピアノで作曲を始めると、鍵盤を弾けないからこそ、結構自由に作曲を始められる感じがあって。それに気づいて鍵盤で作曲を始めることが多くなったっていう感じです。その方が自由に作れる。

ウィンドチャイムとかブラスのような音はDAWで追加された音でしょうか。

横田: そうですね。基本的にはDAW上で完成させてて、鍵盤とかに関しては一応サポートピアノの方に弾いてもらっててしてるんですけど、他は基本DAWで完結してます。

極めて私的な内容を持つ「抱擁」が、野村さんの歌唱によって「聴く人のもの」へと昇華されました。今後もこうした私的なモチーフを積極的にバンドの楽曲として取り入れていくお考えでしょうか。

横田: 僕が作詞する曲に関しては、僕のこだわり以上に、美こが歌うっていうのがあるから、そこのアンビバレントさみたいなのも感じるから、そこは常に考えながらやってるところはありますね。さすがに美こに歌わすのは申し訳ないな、みたいな曲があったら、やらないかもしれないけど。
でも基本的に、どんだけ個人的でどんだけ私的な内容やったとしても、作品としての強度が十分に担保されてるものであれば出して恥ずかしいことはないので、個人的な、黒い部分とかエグい部分も出していこうと思ってる。というか、そういうエグさみたいなものがきっかけじゃないと、作品を作るインセンティブってあまりないので、僕は必然的にそういう作品が多いと思います。

音楽家の意図を排して、音楽そのものだけで解釈すべきだとお考えですか。作品は作者の手を離れた瞬間に、作者の私生活や意図とは完全に切り離された一つの「object」になるとお考えでしょうか。

野村: アーティスト、誰がやってるかっていう印象とかは作品に影響せざるを得ないと考えてます。その上で、印象を左右するアーティスト側から出る情報は操作できる範囲で操作したい。あんまり作品に干渉しないように出す情報は操作したいなっていうのは、多分活動初期には思ってなかったけど、ここ7~8年はずっと思ってることですね。
アーティストは解説をしないっていうのが1番綺麗だなと思ってます。作品は喋っちゃいけないというか、喋らない作品、説明不要な作品が1番理想だなと思ってます。
横田: これは以前僕自身のブログではロラン・バルトの“作者の死”というテーゼを引用しつつ触れたことのあるテーマです。僕は基本的にはむしろ野村とは逆の考え方で、一リスナーとしてはその二つは完全に切り離して捉えるべきだと考えています。一方で、作家としてリスナーにそこまでの態度を強制することが難しいということはわかっているので、作家としてはなるべく作品の邪魔はしたくないと思っています。でも、原則はやはり切り分けられるべきです。

初期の楽曲、例えば「笑う月」の「心だけはブ / レないでいてね、/ 私」などの、単語をリズムによって分断する大胆なフレージングは、最近の作品ではあまり見られなくなりました。作詞・作曲のプロセスが変化したことも影響しているのでしょうか。この変化について、どのようにお考えですか。

横田: 僕は結構好きなんですよね。言葉が分解されるのも。初期の方はメロディーが先にあって、そこに美こが歌詞を載せるっていう順番でやってたから、そういうことが発生したと思うんですけど、最近はそれはなくなってるのは事実だと思います。
似たような話をmacaroomっていうエレクトロニカユニットをやってらっしゃる木石岳(アサヒ)さんとポッドキャストで対談したときに話したことがあります。普段の会話で使う言葉ってめっちゃ特権的やから、それを分解できることって一般的にはない、すぐに間違いだと指摘されるから。それを間違いって思われずに自然に分解して、脱構築みたいなことができるのって、音楽にしかできないみたいな。
だから、「心だけはブレないでいてね、私」、このブとレで分けれるのって音楽でしかできないので、音楽でしかできないことをやるっていうのは、それこそ言葉をマッサージとして究極的に分解するっていう意味でも、言葉の特権性みたいなものに抗ってる感じがして、僕はすごい好きなんですよね。それこそRADWIMPSもこういうのはめっちゃやるんですよ。

今後はそういった表現は見られなくなるのでしょうか。

横田: 僕は好きやけど、できるかどうかは結構偶然の産物な気がするんですね。どうですか、美こは。
野村: また作曲先行で作ってみたりしたら、見られるのかも。言われたから意識しちゃう。(笑)
横田: いや、やらんでもいいよ。
野村: でもそういうアプローチもするのかなと思う。今までは無意識にしてたけど、次はしようとしてするのかなって思います。

今後、野村さん、今西さん、水谷さんによる作詞・作曲も期待してよいでしょうか。

今西: 「彼方」出した後ぐらいに、檀作詞・作曲が結構多かったから、檀に内緒で、俺と航大と美この3人で、みたいな話してたことあったよな。
横田: 知らんかった。
水谷: 全然どんなもんになるかわからんけど、楽しそうやな。
横田: 美こ作曲はもっとあったらいいなって思ってますね。「幸福のかたち」もそうですけど、『海と毒薬』とか『烈花』のCDには実はCD限定で収録されているシークレットトラックがあって、それは、美こが作曲した曲です。、全部めっちゃいいからもうちょっとあってもいいかなと思います。

「猛眠」では、ノーム・チョムスキーの『統辞構造論』にある「Colorless green ideas sleep furiously」が引用されています。文法的には正しくても、意味は成立していないという有名な例文ですね。これまでの楽曲でも「音」と「意味」の関係性を追求されてきましたが、この曲ではアプローチが少し異なるように感じました。

横田: 意味と音ってそれこそメッセージとマッサージなんですよね。言葉のメッセージ性に対抗するというか、これを脱構築することにずっと興味がありましたね。さっき言った「溺レル」とか「笑う月」で言葉に対抗するってしましたけど、それと同じで「猛眠」で言うと、意味が通らなくても言葉として存在しえる、言葉の意味にとらわれることなく言葉の表面で遊ぶのは、「Test for Texture of Text」と共通してる部分だと思います。そういうつもりでやりました。

「猛眠」では、ドラムを周波数帯ごとに左右へ振り分け、脱構築的に捉える試みをされたと伺いました。ハイハットやバスドラムなどを独立したオブジェクトとして扱う手法は、1960年代初期のステレオミックスとも共通点があると思いますが、期待していた成果は得られましたか。

横田: 周波数ごとに左右でパンを振るっていうのはエンジニアの田村さんのアイデアです。田村さんは僕らとずっと一緒にやっている方なのですが、『猛眠』のリファレンスであった5kaiっていう日本のバンドの作品を田村さんに共有したときに、「popoでやったらこういう方法あるんじゃない」って、アドリブでやってくれたものだったんですね。だから60年代の初期ステレオエンジニアリングよりは、エクスペリメンタルなアンビエントの手法に影響元はあるとおもいますね。僕はすごい満足しています。

「よく眠れるように」と「あなたおやすみ」は、どちらも安眠を願う楽曲です。韓国のIUさんが「밤편지 Through the Night」で同様のテーマを歌われた際は、ご自身の不眠の経験が背景にあったそうですが、横田さんご自身も、眠れない時期があったのでしょうか。

横田: 逆かもしんないっすね。僕は調べたことはないですけど、もしかしたら逆に睡眠障害かもしれないって思うぐらいめっちゃ寝ちゃうんですよ。ほっといたら14時間とか15時間とか平気で寝ちゃう感じで。眠りが大好きで、眠れない人を見ると必要以上に心配してしまうみたいな。だから眠れないことはあんまないんですけど、眠りへのこだわりはあると思います。

「ふわふわ」、そして「きらきら」では野村さんの可愛いボーカルを見つけることができました。これまでは比較的ダークなイメージが強かったのですが。

野村: そうですね。でもあれは横田が持ってくる曲がその音程だったから、その音程の声を私の体で出そうと思ったらああいう声質になるっていう感じです。私が選択したことじゃないなって思ってます。

元の性格はどっちの方に近いんですか。

野村: 元の性格は可愛い方に近い(笑)と思いますね。思います。
横田: 「キラキラ」とかはめちゃめちゃ美この性格が出た作品な気しますね。可愛くてめっちゃ悲しいみたいな。

今西さんが作詞・作曲に参加した『画家』は、BPM195とアルバム中で最も速い楽曲です。 ボーカロイドでの作曲活動という背景を持つ今西さんですが、バンドという形態でその作家性が発揮されたこの曲を、ご自身ではどのように捉えていますか。

今西: 元々檀が入れてくれてたメロディーはあったんですけど、僕はそれが全然納得いってなくて、さすがにこのまま出すのはやばいなと思って。レコーディング中やったんで時間もあんまなかったんで、結構さっと即決しなければいけなかったんです。檀も他のレコーディング作業とかで手いっぱいやったんで、さくっとメロディーと歌詞を考えるっていうのを実践したんすね。
檀は檀で、美こは美こで自分のメロディーあると思うねんけど。さくっと出るメロディーって、自分が人生で聴いてきた音楽が出ると思うんですね。今回「画家」のメロディーは、「自分やったらこんな感じで入れるな」っていうメロディを入れたんですけど、僕のボカロの名義のファンの方とか、『obscure object』聴いてくれてるファンの方は明らかに「画家」だけ今西さんやってわかるらしいんですね。
そこがおもろいなと思いましたね。ほんま、なんも考えずに作ったメロディーやけど、わかんねんやみたいな。

楽曲のタイトルは、どのように決めているのでしょうか。

横田: 楽曲のタイトルはいつも僕が決めることが多いですね。今回の『obscure object』は全部僕が決めました。

横田さんは日本とドイツのハーフとのことですが、日本語では関西弁を使われていますよね。ドイツ語でも方言を使われることはありますか。

横田: ドイツ語の方言はほとんど使わないと思います…。少しだけ発音が方言ぽい時とかはあります。例えばライン地方ではgの発音がhっぽくなったりするんですけど、それは無意識に出ちゃうこともあると思います。その方がかっこいいから。でもライン方言でしか使わない単語とかはほとんど使えませんしわかりません。

ドイツ語に慣れてこられてから、ドイツ語を話すときと日本語を話すときで、ご自身の性格に違いを感じることはありますか。

横田: ドイツ語を話す時と日本語を話す時の性格の違いは多少はあると思います。やはりドイツ語は母語ではないので、ドイツ語を話す時は少し引っ込み思案になってしまう傾向がある気がします。

野村さんは、現在のところ楽器演奏はされていませんし、水谷さんは他のメンバーのようにDAWを使って制作するタイプではないと伺っています。今後、他の楽器に挑戦してみようというお考えはありますか。

水谷: 僕はシンセベースができればいいなと思ってますし、ウッドベースも興味はありますね。「猛眠」のデモが打ち込みのウッドベースやったんですけど、僕がエレキしか弾けないんで、エレキベースでそれっぽい音作りをして録ったんですね。今後求められるのであればウッドベースを練習して作れたらいいなと思います。
野村: そうですね。ピアノはお披露目できるぐらいになったらお披露目したいなと思ってます。

頑張ってください。(笑)

野村: ありがとうございます。(笑)

今回のアルバムでは、ピアノにノ上さん、ドラムに杉江慶悟さんが参加されています。これまではメンバーだけでサウンドを作ってきましたが、今後はサポートメンバーを迎えることも考えていらっしゃいますか。

今西: ワンマンライブやったりは考えてます。それ以外では極力メンバーのみ。まだドラムに関してはサポートドラマーがいりますけども、キーボードとかマニピュレーターとかライブ制作の方とか、ワンマンだけに関しては新しいサポートメンバーいっぱい増やしたいですね。たぶん10人ぐらいとか?

今年11月以降、ライブ活動を再開されていますが、今回のアルバムはライブでどのようなサウンドになるのか、予想が難しい作品でもあります。ライブで注目してほしいポイントがあれば教えてください。

今西: ドラムが今年2025年3月に抜けて、ちょいちょいとサポートドラマーの方で色々試してるんですけども、今2人の方にお願いしてるんですけど、それぞれ別のいい味を持ったドラマーさんたちなので。この公演はこのドラマーの方、この公演はこのドラマーの方みたいな感じの、ドラマーの違いでこんなにバンド変わんねんやみたいなとか、体感してもらえたらなと思います。
あとは新曲の『obscure object』の収録曲も、しない曲はあるかもしんないですけども、なるだけ演奏できれる状態の持ってきたいなと思ってるので、新曲たちも楽しみにしてライブに来てくれたらなと思います。

2025年も残りわずかとなりました。Blume popoの皆さんは2026年にどんなことに挑戦してみたいと考えていますか。

横田: 次のステップに踏み出す年にしたいと思います。もうちょっと具体的に言うと、海外公演、日本以外の国でやれる機会を増やしたいっていうのとが1番おっきいかな。
水谷: 僕も近いっすけど、今まで檀がドイツにいて、ライブ現場にそこまで顔を出せなかったので、来年はファンの方たちとの交流を増やしたいなって思います。リスニングパーティーとか。
今西: 僕は今回のアルバム出すまではあんま意識してなかったんですけど、出してから思ったのは、いわゆるインディーズ的な活動を今まで10年間してたんですけども、2026年はインディーズでありながらもメジャーシーンにどうやって食らいついていこうかなっていうのをちょっと考えたいなと思ってましたね。
メジャーデビューってわけじゃないんですけど、ポスト「ポップ」って名乗ってるんやったら、大衆に向いてるようなことしたいなと思ってるんで。いかにインディーズの畑でポップをするか、ポストポップスをするかっていうとこですかね。
野村: 水谷とちょっと被るんですけど、ファン交流。popoが活動休止した時はコロナ禍だったし、それ以降もライブがなかったので、対面は結構重んじていきたいというか、増やしていきたいなと。ファンの人との距離をわりと近めに設定した活動もしていきたいなって思います。

最後に、読者へのメッセージがあればお願いします。

横田: 僕からは言いたいのは、僕、韓国のインディーズが大好きで、韓国の音楽やってる人とか音楽好きな人にpopoを聞いてほしいなと。聞いてもらってどう感じるのかみたいなインターラクションが生まれたらすごい嬉しいなって思ってます。
水谷: 韓国でライブして美味しいご飯食べたいです。
野村: さっきも言ったんですけど、現場とかファンの人との交流とか、やっぱ行かないと味わえない空気感だったりとか温度とか、そういうのがあると思うので、とりあえず韓国に、結構早めに行きたいなって思ってます。楽しみにしてます。
今西: 2026年かかわかりませんけども、韓国はいつかは行きたいと思ってるので行きますし、韓国やったら日本も近いのでそっちも来てください。(笑)

Blume popo インタビュー:鮮明さよりも、捉えどころのない美しさを――10年をかけて紡いだ『obscure object』という応答 image8

Blume popo

2015年、当時中学生であった幼少期からの友人5人が集まり結成。
Post Pops = popo を標榜し、大衆性のオルタナティブを提示する。
その音楽性の背景には、ポップスのみならずマスロックやポストロック、シューゲイザーなどオルタナティブなアプローチからの影響がある。

Official X: https://x.com/Blume_popo
Instagram: https://www.instagram.com/blumepopo/

cover image of Blume popo <obscure object>
Blume popo <obscure object>Post Pops Production

Stream
[Tracklist]
M1. in your mind
M2. 遠い国
M3. 画家
M4. よく眠れるように
M5. ふわふわ
M6. 猛眠
M7. 子宮
M8. 二月
M9. 23
M10. 月夜銀河へ
M11. きらきら
M12. 抱擁
M13.あなたおやすみ

作編曲:横田檀
作詞:横田檀・野村美こ
ミックス/マスタリング/サウンドエンジニアリング:田村雄平
ジャケットデザイン:矢野恵司
ボーカル:野村美こ
ギター:今西龍斗, 横田檀
ベース:水谷航大
ドラム:杉江慶悟 (fr. The Over Sensation)
ピアノ:ノ上

Blume popo インタビュー:鮮明さよりも、捉えどころのない美しさを――10年をかけて紡いだ『obscure object』という応答 image10

essais vol.6 大阪編
日時: 2025年1月12日(月・祝) 18:00 open / 19:00 start
会場: 難波Yogibo Holy Mountain
出演: Blume popo / 揺らぎ
価格: adv¥3800 / door¥4000 (U18¥2500)

essais vol.6 東京編
日時: 2025年1月17日(土) 18:00 open / 19:00 start
会場: TOKIO TOKYO
出演: Blume popo / cephalo
価格: adv¥3800 / door¥4000 (U18¥2500)
チケット: https://w.pia.jp/t/essaisvol6-t